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　邦人フラメンコ・ギタリストのトップを走り、現在売れに売れているのが沖仁である。 彼はまた、フラメンコとポップスの両方に軸足を置く稀有なギタリストでもある。普通、2つのジャンルを手掛けた場合、片方がニセものになるか、両方ともニセものになることが多い。ところが沖仁は、ジャズの渡辺香津美やクラシックの葉加瀬太郎、ポップスの玉置浩二などの一流と渡り合えるし、他方カンテのドローレス・アグヘータなど純粋なフラメンコの歌にも対応できる。
　沖仁は1974年生まれ。14歳より独学でエレキギターを始める。高校卒業後、カナダで一年間クラシックギターを学ぶ。その後、スペインと日本を往復し20代を過ごす。06年、3rdソロアルバム「ナシミエント〜誕生〜」でメジャーデビュー。同年12月には、NHK「トップランナー」に出演。07年4月〜NHK大河ドラマ「風林火山」紀行テーマ曲を担当。10年7月、スペイン三大フラメンコギターコンクールのひとつ「第5回 ムルシア "ニーニョ・リカルド" フラメンコギター国際コンクール」国際部門で優勝。日本人として初の快挙を成し遂げた。
　13年12月、「Dialogo [ディアロゴ] 〜音の対話〜」発売を記念したコンサートツアーの集大成とも言えるBunkamuraオーチャードホール公演では７組の豪華ゲストを迎え熱い音の＜対話(Dialogo)＞を繰り広げた。15年3月、EXILEのシングル「情熱の花」の楽曲提供を行なった。どこまで上り詰めるのか分らない沖仁である。