ヘレスの歌知りマノロ・シモンが到達した伝統に根差したカンテの高み(歌詞付き)。
53年ヘレス生まれのカンタオール、マノロ・シモンは67歳。これまでに数々のLPレコートやCDを出してきた実力派のカンタオールである。当然ヒターノだと思っていたが、調べたところパジョだった。意外だ。ひび割れたメリスマの利いたしわがれ声はヒターノである。やはりソレアやシギリージャで本領を発揮するが、ファンダンゴ・デ・ウエルバではパコ・トロンホを想起させ、タンゴではカマロンを、シギリージャではテレモートを思い起させる。ペテネーラではテンポの速い古いプリミティブなスタイルが新鮮。しかしやはりファンダンゴ集をよく出していただけあって、味わい深い。無伴奏のナナもトナも素晴らしい。伴奏はパスクアル・デ・ロルカ一人で、シンプルで奥深い仕上がりになっている。全16曲、歌詞付き。
Fandangos de los Parrales/Se van mis niños (Cantiña, cante de Rosa)/No enturbies el agua (Soleá de Cádiz)/Fandangos de la vendimia/El vaporcito de Pepe (Alegrías)/Por aquella ventana (Seguiriya)/Fandangos fronterizos/Candelita que enciendo (Tangos)/"Oleaitas" de la mar (Seguiriya)/Dice que no se levanta (Bulerías del Choza)/Fandangos de Alosno en Portugués/Peteneras primitivas/La flor de Sanlúcar (Mirabrás)/Mi niña Victoria (Nana)/Las "Jumarritas" (Bulerías de Jerez)/La que sufre es mi "mare" (Toná)