少年時代来日したヘロニモ・マジャの第3作。誰にも真似できない瞬間的音の詰め込み・瞬間芸の妙!
早熟の天才ギター少年として10歳前にコンサート・デビューを果たしたヘロニモ・マジャは、77年マドリード生まれの46歳。90年前後に日本にも来日し、新宿エル・フラメンコでそのバカテクの神童ぶりを発揮した。その後の活躍は目覚ましく、マドリードを中心にフェスティバルの出演、一流カンタオールたちとの共演ほかキャリアを積んでいった。04年27歳のデビュー・アルバム「ヘロニモ」は、その年の「フラメンコ・オイ賞」を獲得した。本作は8年振りの3作目になるが、その間にベルギーから教則DVDも出している。バカテク天才少年も、成人してからの創作・演奏活動にかかっているわけで、厳しい道のりに違いない。ここまで彼を聴いてきて感じる独自性は、ブレリアやタンゴのノリの良さ。特に歌伴奏の時に発揮される。もっと歌伴をするべきだと思う。そしてもう一つ、誰にも真似できないのは、瞬間的音の詰め込み・瞬間芸だ。スタイルの違うブレリアが3曲もある。その1曲に父フェリペ・マジャが参加している。全9曲。
Corazón Maya (Bulerías)/La Alegría de mi María (Alegrías)/Soleá p’a mi Compadre (Soleá)/La Luz de Aurora (Fandango de Huelva)/Tablao de la Morería (Bulerías)/Mara (Seguiriyas)/Con mi maestro (Bulerías)/Tango a Lucas (Tangos)/Mi Leo (Tarantas)