コアなフィエスタ&「バルセロナ物語」のサラ・レサーナ&マヌエル・ソレールの神業!
このシリーズは、どの巻も見所満載なのだが、VOL.6も素晴らしい。唸ってしまうシーンの連続だ。前半は、「カディス、サンタマリア地区の洗礼のフィエスタ」、「ヘレスのティオ・パリージャ一族によるクリスマスのフィエスタ」、「カバーレスのフィエスタ・フラメンカ」、「ジプシーの結婚式」と、プライベートなフィエスタをそのまま収録した映像が続く。今のフラメンコからは失われつつある粋でいなせなアンダルシアのおじちゃんおばちゃんが続々登場し、ブレリア、タンゴなどを踊りまくる。その中に、近年度々来日し人気のミゲル・フニの若き日の姿があるのだが、なんとお洒脱であることか!これは必見。続く演目は、フラメンコ映画の名作「バルセロナ物語」に出演したサラ・レサーナ。映画では娘役だったサラの円熟のアレグリアスとソレアを踊る。そして続くは、パコ・デ・ルシア・セクステットの初代バイラオール、マヌエル・ソレールのソレア。正確無比にして何とも心地よい神業的サパテアード。オリジナルな動きがここかしこに見られ、そのバイレ、足さばきは今見ても斬新だ。さらに伴奏しているのが若き日のディエゴ・カラスコであることも見逃せない。当時からディエゴは独特の個性、オーラを放っていたことが実感できる。そしてラストは、セビージャの踊り手ぺパ・モンテスのグループが華やかにしめてくれるという、なんとも豪華な布陣の一本である。
○私的なフィエスタ(カラー/30分・「バイレの祭儀と地理」)=パブリート・デ・カイ、パリージャ、ミゲル・フニほか
○レブリーハからマドリーまで(カラー/20分・「フラメンコ」)=サラ・レサーナ、エンリケ・ソトほか
○ボス・イ・バイレ(カラー/14分・「フラメンコ」)=マヌエル・ソレール、タレゴン、ディエゴ・カラスコほか
○パティオ・デ・バンデーラス(カラー/17分・「フラメンコ」)=ペパ・モンテス、リカルド・ミーニョほか