[名盤・再発見]
ロルカの詩をヒターノの人気カンタオールらが歌う!20年前のリカルド・パチョンの企画。
中谷伸一(「PURO DRUNKER」執筆者)
スペイン内戦中に銃殺されたフェデリコ・ガルシア・ロルカ(1898〜1936)はグラナダ出身の劇作家で、カンテホンドやヒターノ文化に深い共感を示した。そのロルカの詩をヒターノの人気カンタオールらが歌う、約20年前に発売のコンピレーション。マノロ・カラコールの甥、マンサニータの代表作「ベルデ」や、カマロンを革命児と決定づけた「レジェンダ・デル・ティエンポ」、ブルースレリア(ブルース+ブレリアの造語)で席捲したパタ・ネグラの「ボーダ・デ・サングレ」など聴きやすい名曲ばかり。ディエゴ・カラスコの「オリーバ・イ・ナランハ」のみ、ロルカの死を悼むサルバドール・デ・マダリアーガの詩。企画制作はヒットメーカー、リカルド・パチョン。「タララ」は元アルバムより長い特別版が収録され、カマロネーラを公言するレメディオス・アマジャに、カマロンと同じ「ロマンセ・デ・アマルゴ」を歌わせたりと、サービス精神に徹した作りで、ビギナーからマニアまで楽しめる。二枚組全20曲、歌詞付き。
収録歌手:ディエゴ・カラスコ、カマロン、パタ・ネグラ、マンサニータ、ローレ・イ・マヌエル、エスペランサ・フェルナンデス、エンリケ・モレンテ・イ・バルベリア・デル・スール、レメディオス・アマジャ