ラモン・モントージャのひ孫、へロニモの弟のレオ・デ・アウロラの遺稿エッセイと遺作CD。
バイレ伴奏の名手フェリペ・マジャの息子で、同じくギタリストのヘロニモ・マジャの弟レオ・デ・アウロラ(1981〜2018)が30代後半で急逝してはや一年。本作はレオが33歳で書いた自伝的エッセイ&CDだ。5歳で父フェリペが作った音楽との契約書にサインし、8歳で初舞台。海外ツアーも重ね順調にキャリアを積んでいたのだが…。タイトルのモントージャとは、フラメンコギターの開祖の一人ラモン・モントージャ(1880〜1949)を曽祖父に持つ家系ゆえ。プロローグの執筆はフラメンコ研究家の第一人者、ホセ・マリア・ベラスケス・ガステル氏、巻末に幼少時からレオを知るマドリードの老舗タブラオ「コラル・デ・ラ・モレリア」の大スター、ブランカ・デル・レイのインタビュー掲載という豪華さ。CDはブレリア、グラナイーナ、ミネーラといった伝統曲の中にも、兄ヘロニモや父フェリペとの共演を織り込み、サビーカスへ捧げたロンデーニャ、パコ・デ・ルシアへのタンゴを含むモダン・テイストの全9曲、約45分。(中谷伸一)
Buleria/ Granaina/Tanghillos/Balada/Buleria al golpe/Rondena/Tangos/Minera/Chill out India