マリア・ヒメネス18年ぶりの新譜がスペインで大ヒット！型破りな芸人の生き様を克明に捉えた傑作。
1950年セビージャ、トゥリアーナ生まれのマリア・ヒメネスは、スペイン歌謡の女王として40年以上一線で活躍してきた。近年は病気で表舞台から遠去かっていたが、コロナ禍中に18年ぶりに録音した本作は、スペイン中で大ヒット。キャリア初期はタブラオで歌い踊り、結婚と離婚、わが子の死や闘病を経た70代のしわがれ声は、まごうことなくフラメンコ。曲調は得意のルンバ、ブレリア、バラード中心で、アレンジ＆ギターは手練れのホセ・ケベド・ボリータが担当。スペイン歌謡の懐メロ的なマンネリ感を、バランスの良い現代アレンジと、多彩な楽器編成で払拭した手腕は見事だ。マリアと旧知の仲であるライムンド・アマドールとの共演�ァ�Hola soledad」は、ブルース・ルンバとも言える新しいアイレを創造した名演。ゲストのピティンゴやミゲル・ポベダすら、完全な脇役に回る強烈な存在感。毒舌キャラの彼女らしい、アイロニー満載の歌詞もピタリで、型破りな芸人の生き様を克明に捉えた傑作！ 全12曲、歌詞付き。（中谷伸一）
A mi manera/Cuánto te debo/Le pido al tiempo que vuelva/Marioneta/Hola soledad/Aquella/Qué bueno/Un minuto de silencio/Por tu maldito amor/ La vida/Qué bueno/ ¡Qué felicidad la mía!