ピアノ・フラメンコの新星(ヒターノ)登場!フアン・アントニオ・スアレス・カーノの弟。
スペインのギター界で独特の立ち位置で存在感を示すヒターノのギタリスト、フアン・アントニオ・スアレス・カーノ。邦人舞踊家森田志保と共演し、個性あふれる世界観を表現したが、その彼の弟が本作のピアニスト、パブロ・スアレスである。年齢は30代か40代と思われるが、これまで、カルメン・リナーレス、アントニオ・レイ、ミゲル・オルテガらのアルバムに参加してきたが、ほかにもアントニオ・カナーレス、ピティンゴ、トマシートなどとも共演している。本作はその彼のデビュー作であるが、メンバー構成はジャズのピアノトリオだが、どの曲も非常にフラメンコを感じさせる好演である。2曲目の「モレンテに捧ぐ」では、ドラムとベースで微妙で難しいティエントのコンパスを表している。タンギージョではトリッキーはリズムの交錯が見ごと。ソレアでは、それとは気づかない前半の展開からソレアになっていくドラマティックな展開が素晴らしい。最後は逆にフラメンコの原点に帰って素朴なギター伴奏でルンバを歌っている。全9曲。
WELCOME/A MORENT/BULERÍA RAFAELA/ADENTRO/FLYING/TANGUILLO DE COLORES/SOLEÁ DE AMOR/LA SALIDA/ORÏGO / ORIGEN