エル・ペレ13年振りの新譜は、カンテ＆ギター＆パルマの生録音という“王道”と“音”へのこだわり！
コルドバの王様、エル・ペレ（1954年生まれ）、実に13年振りの新譜は、カンテファン待望の「プーロ・フラメンコ」!! 初手のブレリアから現在67歳とは思えない美しきハイトーンに、繊細かつマチョなセンティードでＫＯ必至、まさに国宝級の素晴らしさだ。共演経験の豊富な同郷の若手天才フラメンコ・ヴァイオリニスト、パコ・モンタルボがプロデュース。全曲トラディショナルなパロで、カンテ＆ギター＆パルマの生録音という“王道”と“音”へのこだわりは、さすがに元クラシック奏者。ブレリア、タンゴの生きたコンパス感、マラゲーニャでの澄んだ抒情、ソレアとシギリージャの深みといい、オールラウンダーでありながら、各曲の歌い分けが巧みで唸らされる。メイン伴奏のニーニョ・セベは1999年、弱冠17歳でラ・ウニオンの最高賞ボルドン・ミネーロを獲得した才人で、円熟したカンテに寄り添いながらも、要所で輝けるフレーズを閃かせて圧巻。ヘレスやセビージャ系のカンテが市場を席捲するなか、ペレの歌うレトラは独自色が鮮明で、聞き飽きないのも特徴の一つ。ペレアンド＝闘い続ける大ベテラン、キャリアハイ更新の傑作。全11曲。（中谷伸一）
La culpa,un grito al amor/Patriarca/No hay chusquela con paco montalvo/Bulerias del moro/Alegrias del pele/Bulerias a manuel/Tierra mia(malaguena)/ Estilos de amor(vidalita)/Pitusa(seguirillas)/Peleando(solea)/Recuerdo s manuel(zambra)