フラメンコ・ギターの表現力が他の追従を許さないことを証明している作品。クラシック音楽がフラメンコ色に！
モダン・ギタリストの大物、フアン・カルロス・ロメーロの新譜。洗練された作曲センスとモダンな演奏スタイルは相変わらずで、ジェルバブエナほか一流の舞踊手の作・編曲・伴奏、ミゲル・ポベーダほかトップのカンタオールのアルバムのプロデュースと作曲・伴奏など活躍してきた。本作は古今のクラシックの名曲をカバーし、フラメンコギターのテクニックを存分に生かした傑作。フラメンコ・ギタリストがクラシックをフラメンコアレンジで作った作品はほかにもあるが、フアン・カルロスのこれは、その感受性、構成力、テクニックにおいて他の追従を許さない。ヴェルディの「女心の歌」、ビゼーの「ハバネラ」、プッチーニ「私のお父さん」、バッハの「G線上のアリア」、フォーレの「夢のあとに」「子守歌」、シューベルトの「アヴェ・マリア」、ドビュッシーの「星夜」、ヘンデルの「サラバンド」。アリアやサラバンドではフラメンコのテクが見事。ロシオ・マルケスのアヴェマリアの歌がいい。全9曲。
La donna é mobile - Giuseppe Verdi/Habanera - Georges Bizet/Oh mio babbino caro - Giacomo Puccini - con Rocío Márquez/Aria suite Nº3 - Johann Sebastian Bach/Aprés un réve - Gabriel Fauré - con Pasión Vega/Berveuse - Gabriel Fauré/Ave Maria - Franz Schubert - con Rocío Márquez y Pasión Vega/Nuit D'étoiles - Claude Debussy/Sarabande - Georg Friedrich Händel