グラナダ有望株エル・コロラオ。その上手さとアレンジの見事さ！豊かな“聴後感”に満足。
85年グラナダ生まれのカンタオール、セルヒオ・ゴメス・エル・コロラオは37歳。グラナダで長い歴史を持つフラメンコ・ファミリーの「エル・コロラオ家」の一員で、アビチュエラ家とも深い交流かある。父アントニオ・ゴメス・エル・コロラオの影響でカンテを始め、07年にはカンテ・デ・ラス・ミナス祭で「ビダリータ賞」、08年には「ソレア賞」「ファルーカ賞」を受賞している。本作はその彼の6年振りのセカンドアルバム。6年前のデビュー作と併せて聴いてみると、やはりまず感じるのは、歌の上手さ！グラナダを代表するカンタオールになることは間違いない。そして本作の次の魅力は、そのモダンアレンジ。ファンダンゴ・デ・アルバイシンなどメチャかっこいい。プレゴン（物売り歌）も全く新しいアレンジだが、まるで異次元。ソレアはヘロニモ・マジャの伴奏だが、コンパスの深みを伝えつつ倍テンポ展開させ、朗読を絡ませている。伴奏はヘロニモ・マジャ、ヘスス・デ・ロサリオ、ホセ・フェルミン・フェルナンデス、ラファエル・アビチュエラほか。全12曲、歌詞付き。
Pa ponérselas en su pelo (Alboreá)/Virgencita de las Angustias (Granaina)/Entre la Alhacaba y los Naranjos (Fandangos del Albaicín)/Tangos de los caminos/ Baladilla de los tres ríos/Ven a mí (Aires de Cachucha)/En contar los eslabones (Fandangos de Morente)/Me iré contigo (Zambra)/Isabeles (Pregón)/A Juanillo El Gitano (Soleá)/La rosa de los rosales (La Mosca)/Graná – bonus track