『カンテの黄金の鍵』の現時点最後の受賞者、フォスフォリート!その受賞に相応しく歌い口は丁寧だし、レパートリーもめっちゃ広い。
1862年以来5人しか受賞者のいない『カンテの黄金の鍵』の現時点最後の受賞者、フォスフォリートのベスト盤。その受賞に相応しく歌い口は丁寧だし、レパートリーもめっちゃ広い(リビアーナとか殆ど聞いたことない曲種まで入ってる)。また、それぞれの曲の構成やレトラも奇をテラわず曲種本来の味わい/あり方を大切にしているあたり、本当に真面目な人なんだろうな。そんな感じだから収録曲の中でもヒターノ色の強い曲種はちょっと硬すぎかも。ファンダンゴ・デ・ウエルバ(マニアックなスタイルを色々歌ってる)やセラーナ、マラゲーニャ、カラコレスあたりのアンダルシア色の強い曲の方がフォスフォリートの独特のノッソリした声質(実は芸風に似合わず結構クセ強め)にフィットしていて、より魅力を感じられる。最後のアレグリアスも彼の地元コルドバのスタイルってところが嬉しい。 伴奏はバルガス・アラセリが中心。この人、ここで初めて聴いたけど、前に出過ぎない職人気質な姿勢がとても好印象。他、13、15が懐かしいフアン・セラーノ、14はアルベルト・べレス。全15曲。(Ulito)
Toita el agua del mar/Que nadie se llame a engaño (Soleares)/Enfermo de amores (Malagueña y verdiales)/ Caña/De canela fina(Liviana)/Una ventera (Serrana)/Hermano mío (Seguiriya)/Todavía yo la quiero (Fandangos)/De tanto por ti llorar(Fandangos de Huelva)/Soy lo mismo que el metal (Soleares)/Polo/Lo que mi corazón siente (Malagueñas)/Caracoles/Medley: de mis tormentos/Llegando a Córdoba (Alegrías)