全曲きっちりフラメンコ形式のムイフラメンコなサックスアルバム。カンテはモロンの雄ダビ・エル・ガジ！
セビージャ生まれのサックス奏者、ガウタマ・デル・カンポ。年齢不詳ながら40代前後と思われる。セビージャのアーティストの家系に育ち、フラメンコやジャズを極く自然に学んだ。パコやカマロン、ジャズのウエイン・ショーターなどから影響を受けた。92年には早くもヨーロッパ地中海若手クリエーターコンクールで入賞した。カンテ・デ・ラス・ミナスでは毎年のように入賞し、15年にはラス・ミナスのインスト部門で優勝し、「フィロン賞」を獲得した。本作はその彼のデビュー作で、全曲きっちりとフラメンコ形式を採用したムイフラメンコなサックスアルバムである。1曲目からソレア・アポラのカンテをサックスで吹いて聴かせるフラメンコぶりである。アルバムタイトル曲のシギリージャでは、カンテにモロンの雄ダビ・エル・ガジを使い、ギターにはラファエル・リケーニで、センスに裏打ちされた重厚なシギリージャを聴かせる。6曲目のブレリアではモロンスタイルでパコ・デ・アンパーロと絶妙な掛け合いを聴かせる。そして歌はガジだ。言うことなし！全12曲。
Luna de Mairena (Soleá)/Calle Moraima (Bulería)/Salvaje moderado (Seguiriya)/En lo hondo (Cantes de Levante)/Saxoleá (Soleá)/Huellas de Morón (Bulería)/Tangos del olvío (Tangos)/Manuela (Bolero)/Los grillos (Bulería)/Bajo una caracola (Tanguillos)/Último fandango en París (Taranta / Fandango)/ Taranta a Santiago (Taranta)