圧倒的な音色の美しさと、絶品トレモロ!最近の若手ギタリストとしては、正統派でありながら異色な存在。
アレハンドロ・ウルタードと言えば、22年ラモン・モントージャとマノロ・デ・ウエルバの演奏を、新しい息吹で見事に再現したことが記憶に新しい。特にその音色の美しさには特質すべきものがある。数多くのギターコンクールで優勝し、17年には最高位であるラ・ウニオンの「ボルドン・ミネーロ」賞を獲得している。本作は22年から時間を置かずして制作された自身作曲の初アルバムだ。本人は「コンサート・フラメンコ・ギタリスト」を目指しており、現代のトレンドの一つであるモデルノに突き進む流派とは異なり、、幾分古風で極めて正統な響きを立てるギターである。ファルセータは安易平凡なものは無く、どの曲にもハッとするような 創意が含まれている。先述のように、圧倒的な音色の美しさと、特にトレモロの美しさは絶品である。最近登場してくる若手ギタリストとしては、正統派でありながら異色な存在だ。全10曲。
Tamiz (Alegrías)/A mi madre (Farruca)/Muelle del Tinto (Fandangos)/Cuatro Caminos (Granaína)/Petrer (Zapateado)/Calleja del Indiano (Soleá)/La liviana (Seguiriya)/Música para un día gris (Taranta)/Al sonar la tarde (Bulerías)/Efímero