セビージャ中央刑務所ライブ!SP盤のようなミキシングでエストレージャ・モレンテが伝統カンテを歌う。
これは近頃では極めて稀なコンセプトで作られたカンテライブ・アルバム。歌うのはエストレージャ・モレンテで、デビュー作「ミ・カンテ・イ・ウン・ポエマ」を彷彿とさせて伝統カンテを初々しく歌う。ライブ会場はセビージャ中央刑務所である。伴奏は名手ラファエル・リケーニであるが、「え!」と疑うほど古い伝統的な伴奏をしている。そしてそもそもミキシングそのものが、SP時代のようで、低音をカットした古臭いものになっており、それがこの作品のコンセプトなのだ。本作はかのニーニャ・デ・ロス・ペイネスとギターのニーニョ・リカルドのオメナーヘにもなっている。ソレアやシギリージャはもちろんのことガロティンやバンベーラなど楽しませることも忘れていない。カンテに反応する囚人たちの雰囲気がすごい。ギター以外にパルマやカホンもなく、至ってシンプルにギターだけで聞かせている。リケーニが1曲、パコのロンデーニャのソロ。全10曲。
A toita las flores de Mayo(alegrias)/No la tome usted conmigo(solea)/Pregúntale a mi sombrero(garrotin)/Yo me enreo(bambera)/Por rondeñas/Y no me quiero acordar(malaguenas)/Pá que mi niño se entretenga/Tú no tienes la culpa(seguiriyas)/Por lo que me quieran dar(bulerias)/Tangos de la libertad(tangos)