カルメン・アマジャの従兄弟フアン・エル・デ・ラ・バラ!カンテ・ヒターノの深みと、コプラ/ルンバの軽さの両輪の妙。
フアン・エル・デ・ラ・バラの'70年代半ばのLP『Recordando a Carmen Amaya』をCD化。ギターはレモリーノ・イホとホセ・エスクデーロ。フアンはカルメン・アマジャの従兄弟で若き日々にラファエル・ファリーナなどの一座で活躍していた。その芸歴のせいか収録曲はコプラ/ルンバと、ギターやパルマのみをバックにしたガチンコのフラメンコがほぼ半分ずつ。ステージで磨き上げたパワフルで華のある歌声がブレリーアやタンゴでは冴え渡り、ファンダンゴでは泣き節が炸裂している。と、ここまでで軽めの歌が中心の人かと思いきや、終盤のソレアーの深みに思わず襟を正す思い。残り半分のコプラ/ルンバはこの時代の色が強いもので、マンサニータやパリータあたりが好きな方には是非オススメ。実はほぼ全曲作詞もしていて(かつてはカマロンにファンダンゴなどのレトラの提供もしている)なかなか一筋縄ではいかない個性派かつ実力派。全12曲。(Ulito)
Zambra con soleares/Jaleo/Cancion/Bulerias/Rumba flamenca/Fandangos/Fandangos del gloria/Rumba flamenca/Tangos/Pasodoble/Soleares/Zambra