ラテングラミー賞受賞で乗りに乗るアントニオ・レイ新譜!疾走する抒情感とハッさせるドラマティックな展開。
かつて出場するギターコンクールのすべてに優勝したという経験の持ち主、アントニオ・レイ43歳。43歳にして6作のアルバムを出すという近年では珍しい豊かな創作力に驚かされる。もちろんスペインにおけるその地位もディエゴ・デル・モラオに並んでトップクラスだ。20年の前作「フラメンコ・シン・フロンテーラ」でラテングラミー賞を受賞し、乗りに乗る現在である。本作では、ルンバであれ、ブレリアであれ、安易なメロディ作りやリズム処理は一切なく、完成度の高さを誇っている。後半のタランタともミネーラとも考えられる創作曲、最後にメキシコに捧げられた創作曲ともに、短期間のやっつけ仕事ではなく、十分に構成を練り、和声、フレージングも熟慮された聴き応えある作品になっている。最近ではホセ・フェルミン・フェルナンデスなどの凄い若手も登場してきているが、ここでまた若手に水を開けた印象である。カンテにイスラエル・フェルナンデス、硬派のカンテデュオのマカリネスがサポートしている。全8曲。
Mi Rey(rumba)/Gitana bailaora - Con Israel Fernández(seguiriyas)/Historias de un flamenco - Con Makarines(bulerias)/Nuestro Vals - Con Makarines(vals)/Rumba salsa con Alaín - Con Alaín Perez(rumba)/San José Obrero - Con Makarines/Calma/México en mi corazón