パコのメロディがパコを離れて独り歩きを始め、古典になる。ピアノとギター、超絶完全ユニゾンも!
ピアノ・フラメンコの鬼才ディエゴ・アマドールと、かつてパコ・デ・ルシアと共演した親戚筋のギタリスト、ホセ・マリア・バンデーラが、パコ・デ・ルシアの歴史的名曲の数々をピアノとギターで再現したアルバム。最初はディエゴ・アマドールがマエストロ・パコ讃歌を歌う。続いて「カンシオン・デ・アモール」ではしっとりとしたドュオで歌い上げる。パコと共演当時のバンデーラはパコに隠れて分からなかったが、次の「パレンケ」と共に相当の弾き手であることが分かる。「モナステリオ・デ・サル(コロンビアーナス)」では超絶完全ユニゾン。星の数ほどあるパコのブレリアでは2人が交互にソロを取り合う。改めて思うのは、パコのメロディがパコを離れて独り歩きを始め、古典になりつつあること。ギタリスティックな名曲「シルヤブ」ではディエゴ・アマドールが凄いアドリブを聞かせる。ファンダンゴはディエゴが忠実に再現する。スーパー・ギター・トリオのレパートリー「チキート」は白熱の演奏。最後は、パコの極上の名曲「ムーロの小道(ミネーラ)」をディエゴが情感たっぷりに歌い上げる。全10曲。
Gloria al maestro/Canción de amor/Palenque/Monasterio de sal/Potpourri Buleria/Ziryab/Montiño/Minera/Chiquito/Callejón del muro