冒頭のアレグリアス、ブレリーアからして打込とシンセがコンパスと絶妙にマッチしている!ところが聴きどころ。
レコード時代のコンピ盤のようなジャケに騙されるなかれ。中身は昨年『Roneo Funk Club』でリスナーの度肝を抜いたグラナダのグループ、ラ・プラスエラによるフラメンコ+クラブ・ミュージック。ここ数年ヘレスのヒターノたちも打込ビートとブレリアなどフラメンコ固有のコンパスの融合を実験しているが、ここで聴けるのはそれをさらに洗練させて耳あたり良くしたサウンドだ。まず冒頭のアレグリアス、ブレリーアからして打込とシンセがコンパスと絶妙にマッチしている。3曲目のルンバは更にファンキーなリフの上にグラナダ色の強いタンゴの歌が載っているのが嬉しい。そして随所で連名参加の同郷カンタオール、ダビ・デ・ハコバのフラメンコな歌声が全体の空気をグっと引き締めてくれる。ラストはダビの配信シングルのクラブ風シギリージャ(!)を、よりバキバキのビートでリミックスしたもの。かなりの実験作ではあるが聴けばきくほどコンパスと打込の親和性を感じる作品だ。全5曲、歌詞付き。(Ulito)
Alegrías de la Ragua/Bulerías de la Guardia/Rumba de los bajos/Calabajío/De color