伝統的な味わいを残したギターに、ピアノ、ベースほかの楽器がアンサンブルする!「ファルーカ」が秀逸。
84年生まれのギタリスト、ホセ・アルマルチャは40歳。コンルバトリオでクラシック・ギターも習得した。07年には、沖仁が優勝したニーニョ・リカルド国際フラメンコ・ギター・コンクールでも優勝している。本作はその彼の3年ぶりの第3作。本作の全体的な印象は前作を踏襲した味わいであり、これがホセ・アルマルチャの一番の特徴であるが、それは伝統的なギターの色合いを残した上で、ピアノやベースなどとアンサンブルさせる手法だ。この手法が最も成功しているのがファルーカで、泣かせるメロディのエレキギターが自然で、フラメンコギターと調和しており、足音も入って男踊りのイメージを彷彿とさせている。ソレアとセラーナは緩急のないインテンポで、同じく伝統を感じさせながらアンサンブルしている。唯一の無伴奏ソロのミネーラは正統派そのものの味わい。歌にカルメン/リナーレス、ヘマ・カバジェーロ、ハーモニカにアントニオ・セラーノ。全8曲。
Plaza de Santa Ana (Caracoles)/Cas del Gallego (Farruca)/El silencio del tiempo (Canción)/Baladilla de los tres ríos (Milonga)/Raiz y paloma (Soleá)/Mi refugio (Minera)/Tiám (Balada)/Almazara (Serrana)