ライブ盤の醍醐味である観客のハレオもちゃんと聴こえて臨場感はバッチリ!伴奏のクーロは弾きまくってて、彼の録音の中でも最良の一つ。
カネーラ・デ・サンロケのマドリードでのライブ録音。アントニオ・マイレーナに傾倒する歌い手だけあって、ソレアやブレリアの歌い口や収録曲がヒターノ色の強いものが中心であることにその影響が伺える。聴きどころは、まず2曲目のシギリージャ。ライブ序盤にしてカネーラのテンションは最高潮に振り切ってて、歌の合間に聞こえる息づかいからも本人すら制御不能高まりを感じることができる。そして終盤のブレリア・ポル・ソレアからブレリア×2曲は、ようやっとパルメーロも出てきてのコンパス系の曲とあって解放感たっぷりに歌いまくっている。全体的な音作りもかなり生々しい。ライブ盤の醍醐味である観客のハレオもちゃんと聴こえて臨場感はバッチリだし、カネーラの歌も伴奏のクーロ・デ・ヘレスのギターもギンギンだ。特にクーロは弾きまくってて、彼の録音の中でも最良の一つじゃないかな。先述のシギリージャではフルスロットル状態のカネーラに対して絶妙に切り返す「間」のエグみが凄まじい。 (Ulito)
[再推薦]マイレーナの影響を受けた正統派。古典カンテの数々を熱唱(ライブ盤)!
カディス県サン・ロケ出身のジプシー歌手、カネラ・デ・サン・ロケはペリーコ・モントージャやハリートのファミリーに属している。アントニオ・マイレーナの影響を受けた正統派の歌い手で、コンクールでの受賞経験も多い実力派。カンテDVD「プーロ・イ・ホンド」にも登場している。本作ではギター一丁の伴奏で古典スタイルのカンテを熱唱。ライブ盤として臨場感ある録音になっている。正統派の新作がめっきり減ってしまった最近では、本作のような作品は貴重。歌詞にはレトラごとに創唱者の名前(スタイル)が、「ア・アンドンダ」「パキ
ーリ」「マチャンゴ」というように付いていて、参考になる。伴奏はクーロ・デ・ヘレス。フラメンコ・ビベ発売のシリアルナンバー付き限定盤。全8曲、歌詞付。
★レトラごとに創唱者の名前(スタイル)が付いていて、参考になること大!
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