抜群の作曲・アレンジのセンス!久々にチクエロの第3作。超オシャレなセビジャーナス。
すでに一流ギタリストとして評価が定まっているバルセロナ生まれのチクエロは、68年生まれの51歳。ミゲル・ポベーダやマイテ・マルティンの初期作品の伴奏をしてきたし、日本の踊り手小島章司の伴奏も長期間続けてきた。また、スイスのエンクエントロ社の教則DVDシリーズ「ラ・ギターラ・フラメンカ」にも名を連ね、一流の座を守ってきた。ソロアルバムは本作が3作目で、10年ぶりくらいになるだろう。まず一聴して音色の美しさに驚かされる。非常に艶やか。最初のブレリアはメジャー系が底流だがかっこよく美しい。 セビジャーナスは超オシャレで、意外性も楽しめる。2つ目のブレリアはストリングスを上手く使い、ドラマティックに展開している。最後のロンデーニャは後半リズムになることなく、ラモン・モントージャのリブレのスタイルを踏襲した好演だ。なお各曲ごとに曲のキー(調子、カポタストの位置等)が示されている。抜群の作曲・アレンジのセンスだ。イタリア盤、全8曲。
Flores (Tangos)/Morena (Bulerías)/Cuatro costaos (Sevillanas)/La Caraba (Rumba)/Guajiro (Guajira)/Torre de la Miranda (Bulería)/Zalamero (Tanguillos) /Canalla (Rondeña)