2020年ラテングラミー賞受賞作品!美しい抒情性とハッとする新鮮なフレージングが素晴らしい。
ディエゴ・デル・モラオと共に現代スペインのフラメンコを牽引するトップギタリスト、アントニオ・レイ。かつて出場した数回のギターコンクールはほとんど全て優勝という実績と実力の持ち主だ。自身のアルバム以外でもファルキートやシガーラなどヒターノの超一流と共演するのが常という素晴らしさである。昨年カタルーニャ音楽堂でのライブコンサートをDVDでリリースしたばかりだが、本作は3年ぶりの正式アルバムの第5作である。躍動感あふれるブレリア、単音のピカードが鮮やかなアレグリアス、メロディラインに新境地を示すファンダンゴス、恩人である父トニー・レイに捧げたバラードはファルーカをモチーフにした変奏であり、意外な展開。フラ・ポップのスター、バリオを招いての1曲はサパテアードの変奏にも聞き取れ、示唆に富んでいる。パコ・デ・ルシアに捧げた1曲はゆっくり目の3拍子の創作曲。フラメンコ曲であれ創作曲であれ、美しい抒情性とハッとする新鮮なフレージングが素晴らしい。パルマにカルロス・グリロ、ディエゴ・モントージャ、パーカッションにアネ・カラスコ。全9曲。
Sin fronteras (Bulerías)/Ámame ahora (Fandangos de Huelva)/Un sueño contigo alma - Con Pablo Alboran/Calle Cañailla (Alegrías)/San Francisco/ Ximena/A mi padre Tony Rey/Frente al mar - Dedicada a Paco de Lucía/Desde mi cocina