グラナダのヒターノ。タイトル「アルテの心酔者」のごとく、カンテに身も心も捧げた味わい!
グラナダのギタリスト、リカルド・デ・ラ・フアナと踊り手ロサ・ラ・カナステーラとの間に生まれたカンタオール、アントニオ・エル・トゥリーは34歳のヒターノ。幼い頃より父の率いるカンパニーで活動しており、早くからプロだった。18歳でグラナダのダブラオで歌い始めた。その後は大きなフェスティバルにも参加しており、14年のセビージャのビエナル、16年の「ミサ・フラメンカ」など聴衆と批評家の評価を受けた。本作はその彼の早くも第2作。デビュー作では彼のオリジナルが多かったが、本作では伝統カンテとがっぷり四つに組んだアルバムになっている。何でも歌える軽妙な味わいのカンテだが、カンテ・ホンドのソレアやジギリージャは深く、ブレリアやセビジャーナスは軽やかだ。アルバムタイトルの「アルテの心酔者」のごとく、カンテに身も心も捧げた味わいになっている。そして伴奏のヘスス・デ・ロサリオの凄腕も聴き逃がせない要素だ。全12曲、歌詞付き。
Arbolé arbolé (Bulería)/Soleá de Graná (Soleá apolá)/El duende se hace noche (Fandangos de Huelva)/La Soledad de mis horas (Vidalita)/Viva Camarón (Bulería)/Borracho de arte (Tangos)/La que bien camelo (Seguiriya)/Territorio colorao (Farruca)/Eres eterno (Sevillanas)/Gitana del Sacromonte (Media Granaina)/Antonio (Bulería)/Nuestra fragua (Martinete)