絶対的な影響を受けたというドビュッシーのオマージュ！フラメンコ仕込みの鋭いリズム感と自由な遊び心。
スペイン北部のバスク地方ビルバオ出身のフラメンコ＆クラシックギタリスト、ジャゴ・サントス（1985〜）のセカンド・アルバムは、フラメンコの多彩な曲種に挑んだ第一作目「アルマ・デ・ニーニョ」（'21）から一転、クラシック音楽の大家ドビュッシー（1862〜1918）へのストレートなオマージュを捧げたギター・ソロ集。「芸術面と私的な面で絶対的な影響を受けた」と自らライナーに記す程の思い入れで、クリアで立体感のある音色と共に、フラメンコ仕込みの鋭いリズム感と自由な遊び心が光るハイブリッドプレイは、米バークリー音大のスカラシップ獲得者らしい個性だ。「アラベスク第一番」「亜麻色の髪の乙女」「ゴリウォグのケークウォーク」「月の光」「小さな羊飼い」などピアノ曲中心のプレイリスト。同時代を生きたカディスの巨匠マヌエル・デ・ファジャ（1876〜1946）のギター曲「ドビュッシーの墓に捧げる讃歌」も一曲含まれる。全12曲。（中谷伸一）
Arabesque nº 1/La fille aux cheveux de lin/Golliwong´s cakewalk/Clair de lune/Danse bohémienne/Homenaje pour le Tombeau de Clause Debussy/ Doctor Gradus ad Parnassum/Éligie/Minstrels/The little shepherd/Te líule nigar/Syrinx