【リニューアル盤】荒れ狂う激情に潜む、言い知れぬ哀しみ―トルタの、カンテ・ホンドの真髄が詰まったライブ!
2013年12月31日に60歳で急逝したヘレスの英雄、エル・トルタのケヒオがよみがえる! フラメンコ文化の普及発展を目的とする「フラメンコと大学」CDシリーズ第22弾は、2004年6月24日、地元のシネ・アストリアでの野外ライヴを含む、未発表音源集。全8曲の内訳はソレア、アレグリアス、シギリージャ、ティエント&タンゴ、ファンダンゴ、タラント、そしてブレリア2曲。その風貌と私生活から豪放磊落で破天荒なイメージが先行するが、いずれも格調をもって唄い分け、歌詞もオリジナルから伝承モノまで非常に多彩。ライヴ音源ゆえの生々しい臨場感、伴奏はフェルナンド・モレーノ、モライート、ペリキンらヘレスの名手という磐石の布陣。「パソコンやソファや何もかもがあって快適な家からここ(ライヴ会場)まで来るのは、実際面倒だってのは分かるぜ」と、シネ・アストリアでのMCで語るトルタ。チャリティーライヴだったのだが、観客も出演予定のアルティスタも望外の少なさだったらしい。「連帯(ソリダリダ)だよ! 人間らしく生きるために。人間性を保つために!」。荒れ狂う激情に潜む、言い知れぬ哀しみ――トルタの、カンテ・ホンドの真髄が詰まった一枚。全8曲。(中谷伸一<「PURO DRUNKER」執筆者>)
Solidaridad (Soleá)/Navega por la bahía (Alegrías)/Mírala bien (Bulerías)Siempre por los rincones (Seguiriyas)/Cuando me encuentro a tu era(Tientos-tangos) /Me dicen los sabios doctores (Fandangos)/Como la sal al guisao (Taranto)/Cuantos momentos (Bulerías)