ソニフォーク選集中、“スーパーベスト盤”にあたる人気アルバム!創成期のスター13人の珠玉の演唱。
ソニフォーク選集の中でも、“スーパーベスト盤”にあたる人気アルバムが本作。1890年前後の蝋管録音(シリンドロ・デ・セラ)を経て、普及型SP盤へ移り、カンテ・フラメンコの “録音”の歴史が本格化するのだが、その創成期のスター13人の珠玉の演唱を選り抜いたもの。収録メンバー最古老である1850年モロン生まれのエル・テナサスのマルティネーテを皮切りに、チャコンのシギリージャ、ペイネスのペテネーラ、エル・モチュエロのファルーカ、マヌエル・トーレのカンパニジェーロ、ガリード・デ・ヘレスのマリアーナと、まさに正統カンテのひな型を揃えたショーケースのよう。中でもマヌエル・エスカセナが唄う「フアン・シモン」は絶品。グラミー受賞のロサリアがデビュー作「ロス・アンヘレス」('17)でカヴァーしたミロンガだ。ライナーのバイオも凝っており、女絡みで肺を刺され引退したテナサスの逸話や、フアン・モハマが踊るブレリアは上手かった等々、トリビア満載で面白い(西英2カ国語)。2枚組、全26曲。(中谷伸一)
Siempre por los rincones (Siguiriyas) Manuel Torres/Que mira lo que te he comprao (Tarantas) El Cojo de Málaga/Un ruiseñor se paró (Fandangos) José CeperoCastillos he visto yo (Soleares) La Niña de los Peines/Juan Simón (Milonga) Manuel Escacena/Que le llaman la Alcazaba (Media Granaína) Tomás Pavón/Paseito por la calle nueva